ゴルフで胸(肋骨付近)が痛くなることは珍しくありません。
ゴルファー骨折(肋骨骨折)という名称もあるくらいです。
ゴルファー骨折の好発部位(よく起こる場所)は右利きの場合、左第6・7肋骨で、つまり左胸の脇の辺りとなります。
柔道整復師&ゴルフフィットネストレーナーの院長が解説します。
この記事を書いているのは↓↓↓
畑 賢次(はた けんじ)
資格:柔道整復師・ゴルフフィットネストレーナー・ゴルフコンディショニングスペシャリスト
国家資格取得後、接骨院・整形外科で臨床経験を積み、2010年 埼玉県川口市に【はた整骨院】を開業。
ゴルフ好きが高じて、ゴルフのためのトレーニング・コンディショニングを学び、プロゴルファーへのコンディションングもしている。
肋骨(ろっこつ)はどんな骨?
肋骨は片側12本、後ろは胸椎(胸の後ろの背骨)と前は胸骨と関節を作り動ける様になっています。
前面は肋軟骨という軟骨組織になっています。
下の11・12番肋骨は浮肋骨と呼ばれ、胸椎からぐるっと前に回り込んでおらず、真横まで来ないくらいのところで終わっています。
断面は丸っとしておらず扁平な薄い形状をしていて弾性を持っていますが、高齢者や骨粗鬆症がある方は脆く折れやすくなっています。
肋骨と肋骨の間には肋間筋という呼吸に関係する筋肉があります。
その他にも肋骨には多様な筋肉が付着しています。
つまり、色々な動作で肋骨が引っ張られるということになります。
肋骨を痛める要因
大きく分けて2種類の折れ方があります。
①直接外力が加わり折れるパターン
②筋肉で動かされたり、圧迫を受けて折れるパターン
(圧迫を受けたところではない場所が折れる)
ゴルフで折れるパターンは②の方で、筋肉の牽引力(繰り返しによる場合も多い)によって骨がダメージを受けてしまうものです。
痛い時は何が起こっているの?
上記のような負荷で肋骨がダメージを負い、ヒビが入るような骨折が起こっている疑いがあります。
ポッキリと2つに折れるような形にはなりにくいです。
理由は、上下に添え木代わりとなる他の肋骨があるから。
骨折が明らかに見られない場合、肋間筋という肋骨間にある筋肉が負傷してしまった疑いがあります。
この場合も肋骨骨折に近しい症状を呈するので、鑑別が必要になります。
レントゲン検査で診断はつくのですが、肋骨は骨折線が見えにくいことがあり、その場合は骨折の症状が出ていれば骨折として処置するのが定石です。
肋骨骨折の症状は?
・呼吸で痛む
・咳・くしゃみはかなり痛む
・笑っても痛い
・折れたかもしれない箇所を直接押すと、すごく痛い。
・折れたかもしれない箇所ではないところを前後で挟むように押されても、痛めた部分が痛い。
呼吸で胸(胸郭)が広がったり狭まったりします。
その時に呼吸筋、呼吸補助金により肋骨が動かされ、痛みが出ます。
咳・くしゃみは呼吸を急激に起こしている状態なので、特に痛いでしょう。
肋骨骨折の疑いがある場合に、問診時に咳き込んでみてくださいと指示することがあります。
これは肋骨骨折の代表的な症状なので、あえて再現してもらうためなのです。
なぜゴルフで起こる?
ゴルフは止まっている球を打つ競技です。
相手が止まっていますので自分が大きく動きまくっていてはうまく球に当たりません。
止めるところは止めて、動くところは大きく動かすことになります。
そうなると、どうしても体の捻転というねじれを生じさせる必要があります。
ゴルフの動作を分析していくと、スイング中に大きく動かす必要がある場所、肩甲骨、胸椎、股関節があるのですが、胸椎には肋骨が関節しているので肋骨に負担がかかってしまいます。
体幹部を捻って強く戻していくような筋肉がたくさん肋骨に付着していることも要因となります。
どんなゴルファーが起こしやすい?
・練習量が多いゴルファー
・体を大きく使ってマン振りするゴルファー
・ヘッドスピードが速いゴルファー
・準備運動をせずいきなりマン振りしてしまうゴルファー
上達したくて沢山球数を打っている初心者〜練習量の多い競技ゴルファー・プロゴルファーまで起こす可能性があります。
繰り返し体幹部を強く捻転して強く振っている方に起こりやすくなります。
肋骨骨折を起こさないためには?
準備運動はしっかりと行ってほしいと思います。
体が動かない状態でいきなり強く振ってしまうと痛める可能性があがってしまいます。
高頻度で球数の多い練習も注意が必要です。
繰り返しの動作で起こす疲労骨折を起こしやすくなります。
何球までは大丈夫とか、どのくらいの強さで振る分には問題ないという明確な基準はないので難しい問題ですが、過度にならないような注意は必要となります。
連日高頻度でやられる方はお休みを作ることも必要ですし、一回あたりの球数が多い方はある程度減らす必要があるかもしれません。
なんとなく痛みが出てきたり、疲労感が強くなってきたらお休みすることも必要です。
高頻度で練習をされている方はお休みすることに罪悪感や焦りを感じてしまうことがあります。
そこは勇気を持ってお休みしましょう!
怪我となってしまった方が、結局お休みしなければいけない期間が長くなってしまいますからね!
球を打つ練習とは別に、胸椎の可動域訓練を普段からしておくのも効果的です。
やり方は別の記事で説明したいと思います。
もしなってしまったら?
医療機関、整骨院などを受診してまずは肋骨骨折なのか、軟部組織の損傷なのかを判断してもらいましょう。
このタイプの骨折はポッキリ折れてしまう形にはほとんどなりませんので、痛みが落ち着くまで安静にしておくだけということも考えられます。
しかし、不安もあるでしょうし、いつからゴルフに復帰して良いかの判断や、なるべく早期に復帰を考えているのであれば、やはり治療を考えた方が良いと思われます。
これは肋骨骨折が怪しいぞ?と思われる様なことがありましたら、お気軽に相談下さい!
最後に
ゴルファーの肋骨骨折について解説してみました。
写真や図などをふんだんに使った方が伝わりやすいと思いましたが、なぜか画像が受け入れられずで載せられませんでした。
内容が伝わりにくい部分があったかと思いますがご理解いただけると助かります。
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